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ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「常識] :1分怪談


HORROR IQ

ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「常識]

承知いたしました。この怪談を、強調(太字)なしで、1分で読める程度に短くリライトします。

? 狸の化身と普賢菩薩
昔、京都に近い愛宕山に、黙想と読経に励む一人の高僧がいました。

ある日、米を運んできた猟師に、僧は不思議な体験を語りました。

「毎晩、普賢菩薩が白い象に乗ってこの寺にお見えになる。今夜、一緒に拝むことができるだろう」

猟師は喜んで寺に泊まりましたが、自分は殺生を生業とする身であり、仏が見えるはずがないと疑いを持ちました。

真夜中、寺の戸が開け放たれ、僧と小僧が跪くと、東の空に星のような白い光が現れ、急速に近づいてきました。光は巨大な六牙の白象に乗った普賢菩薩の姿となり、山のように高くそびえ、寺の前に立ちました。

僧と小僧が熱心に読経を始めたその瞬間、猟師は立ち上がり、弓を満月に引き絞って矢を放ちました。矢は菩薩の胸に深く突き刺さり、落雷のような音と共に光と姿は消え失せました。

僧は「何という極悪非道なことをしたのだ!」と嘆き叫びましたが、猟師は冷静に答えました。

「高僧であるあなたと違い、殺生を生業とする私に尊い仏様が見えるはずがありません。私や小僧にも見えたということは、あれはあなたをだまそうとする何かの化け物に違いありません」

夜が明けて、二人が菩薩が立っていた場所を調べると、うっすらと血の跡がありました。その跡をたどると数百歩離れた木のうろに、猟師の矢に貫かれた大きな狸の死体があったのです。

博識で信心深い高僧は狸にたやすく騙されましたが、無学な猟師は生まれ持った強い常識だけで、危険な迷いを看破し、退治することができたという物語です。

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カテゴリー:小泉八雲

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