父の知らせ ― 時計の止まった時刻 :ホラーIQ

父の知らせ ― 時計の止まった時刻
父が入院していた夜、自宅でうとうとしていると、父の形見の腕時計が突然止まった。
秒針がピクリとも動かない。
見たことのない時刻で止まっていた。
不思議に思い眺めていると、電話が鳴った。
病院からの連絡だった。
「……先ほど、ご容体が急変して」
時計を確認すると、その止まった時刻はまさに父の最期の時刻だった。
葬儀の後、試しにゼンマイを巻いても針は動かない。
それでも私は、その止まったままの時計を捨てられずにいる。
毎晩見るたびに、あの瞬間の父の声が聞こえてくる気がするのだ。
(※パソコンのエッジで読み聞かせ機能を使うには、Ctrl+Shift+U」を押します。)父が入院していた夜、自宅でうとうとしていると、父の形見の腕時計が突然止まった。
秒針がピクリとも動かない。
見たことのない時刻で止まっていた。
不思議に思い眺めていると、電話が鳴った。
病院からの連絡だった。
「……先ほど、ご容体が急変して」
時計を確認すると、その止まった時刻はまさに父の最期の時刻だった。
葬儀の後、試しにゼンマイを巻いても針は動かない。
それでも私は、その止まったままの時計を捨てられずにいる。
毎晩見るたびに、あの瞬間の父の声が聞こえてくる気がするのだ。
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