「1分怪談」短い怖い話 - 小泉八雲(1)

小泉八雲 目次
1:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「蠅のはなし]
七百年前、下ノ関(壇ノ浦)で平家は幼帝の安徳天皇と共に滅亡しました。その怨霊は海と浜辺をさまよい、人々を祟っていましたが、怨霊を鎮めるために建立されたのが阿彌陀寺でした。
阿彌陀寺に住んでいた盲目の琵琶法師・芳一は、特に壇ノ浦の戦いの物語を語ることに秀でており、その妙技は「鬼神すらも涙をとどめ...
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2:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「蠅のはなし]
二百年ほど前、京都の飾屋の主人・九兵衞のもとに、若狭国生まれの親切な下女「玉」が奉公していました。
玉は九兵衞夫妻に可愛がられていましたが、他の娘のように美しい着物を着ようとはせず、いつも地味な仕事着のままでした。理由を尋ねると、彼女は幼くして亡くなった両親のために、法要を営むお金を貯めている...
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3:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「忠五郎のはなし]
江戸小石川に仕える足軽、忠五郎は、夜な夜な屋敷を抜け出すようになり、顔色が蒼白く衰えていきました。心配した同僚に問いただされ、忠五郎は秘密を打ち明けます。
五ヶ月前の春の初め、忠五郎は川岸で美しい女性に出会いました。彼女は「あなたを夫にしたい」と告げ、彼を深い水の中へ引き込みました。
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4:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「常識]
承知いたしました。この怪談を、強調(太字)なしで、1分で読める程度に短くリライトします。
? 狸の化身と普賢菩薩
昔、京都に近い愛宕山に、黙想と読経に励む一人の高僧がいました。
ある日、米を運んできた猟師に、僧は不思議な体験を語りました。
「毎晩、普賢菩薩が白い象に乗ってこの寺に...
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5:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「術数]
承知いたしました。この怪談を、強調(太字)なしで、1分で読める程度に短くリライトします。
? 復讐の誓いと飛石の呪い
昔、ある侍の屋敷の庭で、一人の罪人の死刑が執行されることになりました。罪人は飛石が並ぶ広場で座らされ、身動きできないよう俵で固定されました。
罪人は最後の瞬間に、主の侍...
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6:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「幽霊滝と賽銭箱」
伯耆の国、黒坂村の近くに「幽霊滝」という一条の滝がありました。その名の通り、恐ろしい場所として知られ、側には小さな滝大明神の社がありました。
今から三十五年前の寒い冬の夜、黒坂の麻取場で働く娘や女房たちが炉端に集まり、怪談に興じていました。場が盛り上がる中、誰かが「今夜、幽霊滝へ一人で行けるか...
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7:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「ろくろ首」
承知いたしました。強調表示(太字)を避け、さらに短くリライトします。
五百年ほど前、元侍の僧、囘龍(かいりゅう)は旅の途中、甲斐の山中で「ろくろ首」が出るという木こりの小屋に泊まりました。
夜中に目覚めると、そこに寝ていた五人の家族には頭がありませんでした。彼らは人間に化けたろくろ首だっ...
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8:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「雪女」
武蔵の国の外れ、茂作という老いぼれと巳之吉という若い木こりは、毎朝決まって森へ出た。
冷たい仕事帰りの道、渡し場の小屋で吹雪に閉じこめられた夜、二人は蓑をかぶって震えていた。
夜更け、戸が勝手に開き、白い衣の女が茂作に息を吹きかける――彼女は巳之吉にも屈み、優しく、しかし冷たい声で言った...
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9:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「お貞」
越後・新潟に、長尾長生という青年がいた。
医家の跡取りで、幼いころから許嫁のお貞と将来を誓っていた。
今年の冬に結婚するはずだったが、お貞は不治の病に倒れる。
死を悟った彼女は、枕元で微笑んだ。
「私はまたこの世に戻ります。十五年か十六年、女として成人し、必ずあなたのもとへ」
長尾は涙...
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10:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「おしどり」
陸奥・田村の郷に村允という猟師がいた。
腕は確かで、鳥を外すことなど滅多にない。
その日も赤沼のほとりを歩きながら、腹をすかせて獲物を探していた。
見つけたのは、一対のおしどり。
普段なら撃たぬ相手だが、飢えに負けて矢を放ち、雄を仕留めた。
雌は蘆の陰に消え、村允は死骸を持ち帰って煮た...
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11:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い「おかめ」
土佐の長者の娘おかめは、夫八右衞門を深く愛していた。
二人の間に争いはなく、村人たちもうらやむ仲だった。
だが、結婚からわずか二年、おかめは流行り病に倒れた。
痩せ細る身体で、彼女は夫に一つの願いを口にする。
「私が死んだら、もう二度と誰とも添わぬと、約束して下さいね……」
八右衞門は...
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12:ばけばけ ~ 小泉八雲の怖い話「生霊」
ある瀬戸物店に、才気ある若者が手代として迎えられた。
甥にあたる彼の働きで、店は日に日に繁盛し、主も番頭も大いに喜んだ。
だが七か月ほどして、若者は不思議な病に倒れる。
名医を呼んでも原因はわからず、夜な夜な魘され、衰弱していくばかりだった。
やがて彼は番頭にだけ打ち明けた。
「私...
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